2025-09-25
空き家を所有されている方の中には、管理の難しさから、ついそのままにしている方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、空き家を放置することには、法的な義務や厳しい罰則が伴うことをご存知でしょうか。また、ご自身の資産や近隣環境への影響も無視できません。
本記事では、空き家放置による具体的なリスクと、それが段階的にどのように深刻化していくのかを解説します。

空き家の放置が法的な問題となる背景には、2015年に施行された「空家等対策特別措置法」があります。社会問題化する放置空き家へ適切に対処するために作られました。
この法律では、空き家の所有者には、周辺の生活環境に悪影響を及ぼさないよう、建物を適切に管理する責任があると定められています。
例えば、以下のような状態の空き家は、行政による指導などの対象となる可能性があります。
■ 建物が傾いたり、外壁が剥がれ落ちたりして、倒壊の危険がある
■ ゴミの放置や害虫・害獣の発生により、衛生上問題がある
■ 著しく景観を損ねており、近隣から多くの苦情が寄せられている
所有者としての管理責任を果たさない場合、行政は段階的に対応を強めていくことになります。
行政からの対応は、突然厳しい罰則が科されるわけではなく、いくつかの段階を経て進行します。空き家の放置を続けるほど、その内容は深刻になっていきます。
まず、行政から空き家の状況を改善するよう「助言」や「指導」が行われます。行政が介入する初めの段階ですが、この段階で対応することで罰則に進むことなく問題を解決できます。速やかに対応することが望ましいでしょう。
助言や指導に従わず状況が改善されない場合、次の段階として「勧告」が出されます。
この「勧告」を受けると、所有者の金銭的な負担に変化が生じます。これまで適用されていた固定資産税などの優遇措置が解除され、結果として年間の税額が大幅に増加するためです。
具体的には、土地の固定資産税が最大で6倍になるなど、納税額が大きく変わる可能性があり、所有者にとって重い経済的負担につながるでしょう。
勧告を受けても改善が見られない場合、さらに重い「命令」が出されます。これは法的な義務を伴うもので、所有者は必ず空き家の状態を是正しなければなりません。
もし正当な理由なくこの命令に違反した場合は、罰則として50万円以下の過料(罰金)が科されます。
命令に従わない場合の最終的な措置が「行政代執行」です。 これは、行政が所有者に代わって、建物の解体や修繕などを強制的に行うものです。その措置にかかった全ての費用が、所有者に請求されます。
建物の解体費用などは高額になることが多く、数百万円から、場合によっては1,000万円を超える費用負担が発生する可能性も。
もし費用を支払えない場合は、税金と同様に扱われ、不動産や預貯金などの財産が差し押さえられることもあります。
空き家の放置は、行政からの直接的な罰則だけでなく、他にも深刻な問題を引き起こす可能性があります。
老朽化した空き家が倒壊したり、屋根や外壁が落下したりして、通行人や隣の家屋に被害を与えてしまう危険性です。万が一、人身事故につながった場合、所有者は管理責任を問われ、高額な損害賠償を支払う義務を負います。
管理されずに放置された空き家は、不法侵入や放火、ゴミの不法投棄といった犯罪の温床になりやすいです。また、害虫や害獣が住み着き、悪臭や衛生面の問題で近隣住民とのトラブルに発展するケースも少なくありません。
放置された空き家は急速に劣化が進み、その資産価値は著しく低下します。いざ売却しようとしても、買い手が見つかりにくくなったり、想定を大幅に下回る価格でしか手放せなくなったりします。結果的に、将来の選択肢を狭めてしまうことにつながります。
ここまで様々なリスクについて解説してきましたが、遠方にお住まいである、あるいは管理に手間や時間をかけられないなど、そもそも空き家の管理を続けること自体が難しい方も多いのではないでしょうか。
そのような場合の有効な手段が「売却」です。空き家を手放すことで、将来にわたる税金の支払いや罰則のリスク、建物の管理や近隣への配慮といった負担が軽減します。
また、すぐに現金化したい、周囲に知られずに売却手続きを進めたいといったご事情がある場合には、不動産会社が直接空き家を買い取る「買取」という選択肢もございます。
「うちの空き家は売れるのだろうか」「まずは資産価値だけ知りたい」といった相談から始めてみましょう。
空き家を放置することは、法律に基づく厳しい罰則や予期せぬ経済的負担と、大きなリスクにつながります。
段階を追ってリスクは深刻化しますが、早い段階で適切な対応をとることで回避することができるでしょう。
放置空き家の管理や活用についてお悩みでしたら、一度弊社にご相談ください。状況に応じた最適な解決策を一緒に考えましょう。


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