2025-11-09
浄化槽付きの家の売却を考えている方の中には、「そのままでも売却できるのか」「売却時に注意すべき点は何か」と不安に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
結論から申し上げますと、浄化槽付きの家でも売却は可能です。ただし、トラブルを避けてスムーズに売却するためには、エリアごとの対応や注意点を事前に知っておくことが大切です。
この記事では、浄化槽付きの家を売却するための基礎知識や売却方法、注意点を解説します。

「浄化槽があるから売れない」ということはありませんが、エリアの状況次第では、撤去した方が売却しやすいこともあります。まずは、ご自宅のエリアがどのような状況かを確認し、基本的な売却方針を決めましょう。
すでに下水道が整備されている地域では、浄化槽を撤去して下水道に切り替えることが推奨されます。
法律上、下水道が使えるようになった地域では、速やかに切り替えることが義務付けられています。そのため、売却前に売り主様側で撤去工事を行うか、あるいは撤去費用分を売却価格から差し引くなど、費用の負担について買い主様と調整することがポイントになります。
下水道が整備されていない地域では、浄化槽を残したまま売却し、買い主様にそのまま使用していただく形が一般的です。
この場合、重要なのは「浄化槽が問題なく使える状態か」ということです。法定耐用年数はおおむね20年〜30年とされているため、設置から長期間経過している場合は、交換が必要かどうかを検討したり、買い主様と相談したりする必要があります。
| 下水道の状況 | 売却のポイント |
|---|---|
| 整備済 | ● 撤去して切替 ● 撤去・接続費用の負担調整が必要です。 |
| 未整備 | ● 浄化槽を残す ● 古い場合は交換費用の相談が必要です。 |
ここでは、すでに下水道が通っている地域での売却について詳しく解説します。
下水道が整備されている地域では、売却前に浄化槽を撤去し、公共下水道へ切り替えることで、物件の魅力が大きくアップするでしょう。
これらの理由から、基本的には撤去して下水道に接続した状態で引き渡すのがスムーズです。
工事を行う場合、どのくらいの費用がかかるのか目安を見てみましょう。
| 項目 | 費用の目安 |
|---|---|
| 浄化槽撤去 | 5万円〜10万円 |
| 下水道切替工事 | 30万円〜70万円 |
※金額は一般的な目安です。敷地の状況や浄化槽の材質によって変動するため、必ず専門業者に見積もりを依頼しましょう。
浄化槽撤去費用の内訳
浄化槽自体の撤去だけでなく、最終清掃(汲み取りや消毒)費用を含めると、トータルで20〜30万円程度になるケースもあります。
下水道切替工事の条件
敷地から道路の下水道管までの距離が遠い場合や、コンクリートを剥がす範囲が広い場合などは費用が上がります。
工事費用は安くありませんので、売主と買主のどちらが負担するか悩むポイントです。
① 売主が負担して工事を行う
「下水道接続済み」の状態で売り出せるため、買い主への印象が良く、早期売却につながりやすくなります。
② 現状のまま引き渡し、価格を調整する
工事を行わない代わりに、工事費用分を売却価格から値引きしたり、買い主様と折半したりする方法です。
どちらの方法も可能ですが、事前に見積もりを取り、金額を明確にしてから交渉することで、トラブルを防ぎ信頼できる取引につながるでしょう。
次に、これからも浄化槽を使い続ける必要がある地域での売却についてです。
浄化槽付きの家として売却する場合、「適切に管理されている」ことが買い主様の安心材料になります。
以下のメンテナンスが実施されているか確認しておきましょう。
戸建て(浄化槽)にも維持費がかかります。具体的な金額を提示することで、買い主様の「維持費はどれくらいかかるんだろう?」という不安を解消できます。
【一般家庭(5〜10人槽)の年間維持費目安】
| 費用項目 | 年間目安 |
|---|---|
| 保守点検 | 2〜2.5万円程度 |
| 清掃 | 2.5〜5万円程度 |
| 法定検査 | 5千円程度 |
| その他 | 1~3万円程度 |
| 合計 | 約6〜10万円 |
浄化槽の寿命(耐用年数)は20〜30年と言われています。
もし設置から長期間経過している場合は、故障のリスクを考慮して「売却前に新品に交換する」か「交換費用分を値引きする」といった対応が必要になることがあります。不動産会社と相談し、販売戦略を立てることが大切です。

最後に、後々のトラブルを防ぐために特に注意すべきポイントを3つご紹介します。
浄化槽を処分する場合、方法は大きく分けて2つあります。
かつては費用を抑えるために「埋め戻し」が選ばれることもありましたが、現在は「全撤去」が推奨されています。
地中に異物を残すことは、将来的に「地下埋設物」としてトラブルの種になるリスクもゼロではありません。土地をきれいにし、安心して引き渡すためにも全撤去を選ぶと良いでしょう。
誰も住んでいなくても、浄化槽のブロワ(送風機)の電源を切ってしまうのは避けましょう。
空気が送られないと浄化槽内のバクテリアが死滅し、強烈な悪臭が発生してしまいます。内覧に来た買い主様に悪い印象を与えないためにも、引き渡しまでは電源を入れたままにし、清掃状態を保ちましょう。
大切なのは、しっかり状況を伝えることです。
これらを事前に説明し、納得いただいた上で契約に進むことが、円満な売却へつながります。
浄化槽付きの家は、たとえ下水道が未整備の地域であっても、適切な手順や準備を踏むことで売却は十分可能です。
売却方法や注意点は下水道整備の有無によって異なりますが、浄化槽の状態確認や必要な点検、費用説明をしっかりと行うことで、買い主の不安も解消できます。
また、撤去や費用の分担方法なども事前に相談し合意することで、トラブルを未然に防ぐことができます。
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部署:代表取締役
資格:宅地建物取引士・一級建物アドバイザー・不動産キャリアパーソン・空き家マイスター・住宅ローンアドバイザー
この仕事は『ありがとう』が溢れています。お取り扱いする商品が高価であるため、責任が重くプレッシャーが大きい仕事です。ただ、それ以上に、『良い物件を見つけてくれてありがとう!!』『早く売却してくれてありがとう!!』『困ってる不動産の問題が解決できてありがとう!!』など。お客様から本当にたくさんの『ありがとう』を頂きます。地域の不動産業者にしかできない仕事で街づくりに貢献していきたいです。
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