2024-06-04


市街化調整区域は、無秩序に市街地が拡大していくのを防ぐために設定された区域で、農地や自然を守ることが目的です。この区域では、建物を建てたり改築したりすることが原則禁止されています。例外的に許可される場合もありますが、行政の審査が厳しいです。
愛知県の稲沢市や愛西市では、土地の大部分が市街化調整区域に指定されています。このエリアで都市計画区域が制定されたのは昭和45年(なんと50年以上前)です。そのころは農業従事者が非常に多かった年代でした。人口が増えると予想される地域では、農地を守るために制限をしないと、都市化がすすんでしまうことが懸念されました。農業を守るために定められているのが市街化調整区域です。
近隣市町村の市街化調整区域の割合も高いです。以下にまとめました。
| 市町村 | 市街化調整区域の割合 |
| 愛西市 | 約95% |
| 稲沢市 | 約88% |
| 津島市 | 約73% |
| あま市 | 約58% |
| 弥富市 | 約77% |
このように見ると、愛西市や稲沢市ではほとんどが『市街化を抑制するべき区域』=『市街化調整区域』に該当します。はたして、お家は建てられる土地はあるのでしょうか???
ご相談の案件のお話に戻ります。
今回、売却相談を頂いたのが写真の土地①91番1と土地②91番2の土地の2筆です。
法務局で調査した結果は以下の通りです。

土地①91番1の従前地番である47番3及び47番3の分筆前の地番47番1は、線引き前に宅地に地目変更がされている。
土地②91番2の従前地番である46番が、線引き前に宅地に地目変更がされている。
土地①、土地②ともに『既存宅地』で良いように感じますが・・・。
結論は、土地①415.70㎡のうち294.21㎡が既存宅地、残り121.49㎡は『新宅地』。
土地②全体が既存宅地。
土地①と土地②の違いは何でしょうか?
写真の土地①、土地②をご覧いただくと『昭和54年3月13日土地改良法による換地処分』とあります。
土地改良事業とは、農業にとって基本となる土地と水の利用化を図るためのものであり、具体的にはかんがい排水施設を造ったり、農用地を造成したり、圃場整備を行ったりする「建設事業」と、それによって造成された施設を「管理事業」からなっています。また、土地改良事業には、農用地の集団化を図る交換分合(区画整理)も含まれています。

上の図のように、水路や道路を整備し畑や田の場所を入れ替えて効率よく農業ができるように区画整理することを指します。これにより、もともと所有していいる土地の場所や面積がかわることがあります。
今回の場合、土地①ではもともとの47番3と青色で囲われている47番1の土地をまとめて91番1という土地になりました。もともとの47番3の土地(既存宅地)面積9.78㎡と47番1の土地(既存宅地※土地③)284.43㎡が合筆されて91番1になったイメージです。
43番3(既存宅地)9.78㎡+47番1(既存宅地)284.43㎡=91番1(既存宅地?)294.21㎡→415.70㎡
このように土地改良による換地処分が行われた場合、もとの面積より敷地が広くなる場合もあります。この場合、『増えた部分については既存宅地として認められない』というのが行政の見解です。もっとも、増えた部分について行政が納得する既存宅地を証明する確証がある場合やそもそも換地処分が線引き前に完了している場合は、敷地全体が既存宅地として許可を受けられます。
今回の場合は、既存宅地+既存宅地=既存宅地+新宅地となったのですが、実務でいいますと、確定測量を行い415.370㎡の敷地を284.43㎡とそれ以外の敷地に分筆して、284.43㎡の部分で建築許可(家が建てられる部分)を取得することとなりました。
当然、既存宅地と新宅地は売却しようとした場合、査定金額に差が出ていますのでみなさんの資産価値に影響します。稲沢市で売却をご検討されている方は一度、ご自宅の敷地の登記簿謄本をご覧になってください。
今回は、市街化調整区域の既存宅地について投稿しました。市街化調整区域の不動産売却を成功させるには、専門性と経験が必要です。(株)不動産トータルサポートには市街化調整区域の不動産売却を熟知したメンバーがそろっています。お気軽にご相談ください!
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